認知戦に対するカウンターとしてのリーダーシップ

今回は、認知戦と情報空間の認識能力の関係性についてです。
YUDAI SUZUKI 2023.04.14
誰でも

こんにちは。前回は、情報空間における認識能力の高さに関することを書きました。

今回は、そのことと認知戦に関して書く予定でした。どのようにつながってくるのか想像できない人もあるかもしれませんが、実は認知戦に対するカウンターとして、情報空間の認識能力は欠かせないのです。

このメルマガでは、僕の勝手な理解により、認知戦を「ある情報空間に対する臨場感を高めて生体レベルの反応を引き起こすこと」として話を進めてきました。

多くの人は、メディアに触れることによって認知戦にハマっていきます。

彼らの臨場感空間に支配されてしまうのです。

ここで「臨場感」という言葉が出てきましたが、実はこれが重要なことなのです。

我々は現実世界の全てを認識できるわけではありません。したがって、自らの認識によりリアリティを感じ、リアルと感じる宇宙をそれぞれが持つのです。

その宇宙はどのように決まるのかということに関わるのが、実は情報空間なのです。

それは、情報空間の縁起が結実しているのが、この現実世界だからです。

そもそもメディアからの情報に、実態はありません。たとえば新型コロナウイルスの危険性について、ワクチンの安全性について、ウクライナでの戦争について、自ら確かめに行った人はいるでしょうか。

いないですよね(笑)。僕も自分で確かめていません。

つまり、それらに対する自分の認識は、情報空間にあるのです。

その情報空間に構築したゲシュタルトが、我々の世界観を固定的なものとしていきます。

しかし、情報空間の認識を自覚的に作っている人は、情報空間を変えればこの現実世界が変わるということを知っています。

リアリティのある世界がこのリアルなのですから、当たり前ですよね。

関係性が変われば、見える世界が変わるのです。

認知戦に対するカウンターは、以下のようになされることが可能だと思います。

周囲の人の情報空間の認識を、自分が書き換えるということです。

そのために必要なのは、圧倒的な情報量と責任感です。

圧倒的な情報量は、自分の決定がより真実に近づいているものであるために必要です。メディアからの情報を確かめていないのは、周囲の人も自分も同じです。だからこそ、たくさんの情報を入手してより大きなゲシュタルトを持っている必要があります。

さらに必要なのは、責任感です。

周囲の人の情報空間を書き換えるということは、自分がリーダーになるということです。

それは、自分の決定によりその人たちの未来を左右してしまうということを意味します。

モチベーションが利他的であることは前提ですが、それだけではなく、命をかけられるほどの責任感が必要になってくるでしょう。

かつてマックス・ヴェーバーという社会学者がいたのですが、彼は『職業としての政治』という本を書きました。

そこで、彼は政治家には心情倫理と責任倫理の二つが必要だと書いているのです。

心情倫理は、利他的であることです。

責任倫理は、命をかけることです。

社会を現状の外側へ導く存在が、彼の「政治家」の定義なのですが、それは先ほど僕が述べた読者の皆さんの未来そのものです。

皆さんは、多くの人を導く存在であると共に、もし自分が間違っていたときには処刑されることを覚悟しなければなりません。

なぜならば、二つのゲシュタルトは両立しないため、自らの情報空間が社会の情報空間になれなかったとき、あなたは排除されなければならないからです。

そして、それこそが責任を取るということでしょう。

圧倒的な情報量(大きなゲシュタルト)、情報空間の認識能力(前回から説明している本質的なI.Q)、そして責任感。これらを備えたあなたは、十分に認知戦に対するカウンターの手を打つことができます。

権威あるものによって支配されている情報空間から、人々を解放するのです。

これこそが、これからの本当の戦争になっていくことでしょう(既にそうなっていますが)。

あなたは、これからの認知戦の世界で、人々を救う立場に立つ覚悟はありますか?

もしなければ、今すぐ作りましょう(笑)。

自らリーターシップを発揮してゲシュタルトを更新していく人間のみが、最も確からしい情報を手にすることができるのです。

このゲシュタルトメーカーのリーダーの資質は、認知戦時代において、生死の分かれ目となるのです。

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