思考停止のマインドからの脱却
こんにちは。予定より二日遅れての配信になりますが、今回は思考停止にならないマインドというテーマで書いていこうと思います。
『思考停止という病』という本がありますが、苫米地博士はそこで多くの日本人は思考停止していると仰っています。
今手元にその本がないのですが、確かゴールがないこと、前例主義であること、知識が不足していることを理由に述べていた気がします。
実際、思考停止している状況というのは、多くの人が自分で気づいていないのではないでしょうか。
大体何事もそうですが、本当に自分の本質を言い当てられたときには、よほど自分を観る能力がある人でなければ、何のことを言われているのかピンとこないものです。
というわけで、今回はまず思考停止についてです。
思考停止というマインドは、ゲシュタルトメーカーの対極にあると言えるでしょう。
自分の頭で考えるのがゲシュタルトメーカーですから、思考停止のマインドは自分の頭で考えないマインドです。
自分の頭で考えていない人は、自分が自分の頭で考えていないことを知らないという状況なのです。
考えるということは、答えを求めているということです。
しかし、思考停止のマインドは、すでに答えを知っているのです。
答えを知っていると思うから、そこで思考停止してしまうのです。
大体の場合は、答えがわかることなんてほとんどないのではないでしょうか。
懐かしさを覚えると思いますが、高校までのテストは問題が出されたら必ず一義的に答えが決まるものでした。
しかし、大学で勉強すれば、基礎知識は最初に入れる必要がありますが、そのあとはほぼオープンクエスチョンだったのではないでしょうか。
僕は哲学をやっているので、哲学は前提を切り崩すようなものばかりで、とてもではありませんが答えが一つに決まることなどありません。
大体どの分野でも学者たちがディベートしていて、決着がついたディベートはまた次のディベートを生んでいると思います。
こういう頭の使い方は、ググっただけで知った気になって「ちょっと調べればわかる😏」という人とは違うのです。(笑)
探求し続けるマインドを持っているかどうかが、思考停止かそうでないかの分かれ目だと言えるでしょう。
だから、その思考のレベルはここでは関係ありません。
他の人と比べる必要なんてないので、「私は大学できちんと勉強しなかったからなー」とかいう必要もないのです。
自分自身が何かを探求し続けているかどうかが大切なのです。
そして、その探求し続けるものは、ゴールです。
ゴールは現状の外側にあるものですから、それを一度発見してしまえば自分の中に問いが生まれます。
逆に、そうでないものは現状の外側のゴールではありません。
ゴールを設定したときに、問いが生まれてこないようなものは現状の外側のゴールではないのです。
だって、自分がすでに答えを知っているものだということは、現状の内側だからです。スコトーマに隠れていないものは現状の外側のゴールとはいいません。
従って、ゴールを持つことが思考停止マインドから抜け出すためには重要です。
そういうゴールは、大抵は見つけるのに相当苦労します。
多くの人は、ゴールを発見することができないからです。
そして、それは知識が足りないからなのです。
なぜ前例主義や現状の内側のゴールに満足してしまっているかというと、知識が不足しているからという理由がとても大きいと思います。
ゴールは内側から生まれてくるものではありません。
外から入ってくるものなのです。
世界について知らないのに、こういう世界にしたいという理想は生まれてきません。
もし生まれてきたとすれば、それは単なる現状の内側の自我に縛られた煩悩です。
世界をこうしたいという野望は、世界にいて多くを知ることによって初めて生まれてくるものです。
自分がこういう仕事をしたいというゴールも、親やそれまで出会ってきた人たち、もしくは大学の同級生や周囲がそういう道に進んでいるから、みたいに周りから影響されてしまっている場合がほとんどではないでしょうか。
それは、そういう人に知識が不足しているから、そうなったのです。
自分がそれまで知りもしなかったものを見るためには、自分の興味を取っ払って、情報を入手する必要があるのです。
最初は、新しい分野の情報が入ってくると、最初の情報に頭が支配されてしまいがちですが、少しずつでもその分野の知識を収集し始めると、どんどん解像度が上がってきます。
このように解像度が上がることによって、あなたは初めて自分の意見を持つことができるようになり、現状の外側のゴールを持つことができるのです。
思考停止マインドは、割と身近にあるものです。
僕の中にも、自分が吟味していないブリーフシステムは存在していると思います。
すると、その部分は思考停止してしまっているわけですから、どこかのタイミングでゴールを設定していく必要があるだろうと思います。
簡単な例をあげてみましょう。
僕は、身体を壊してから初めて健康のゴールを持つようになった人を知っています。
それまで健康に気を遣ったことはなかったそうです。
きっと、睡眠、食事、運動などは行なっていてもゴールに従ってコントロールされたものではなかったのだと思います。
意識されることがなく、無意識に行われているということは、過去のブリーフシステムのままそれが継続しているということです。
しかし、その人は健康の大切さに気づいたらしく、健康に関する本があることも認識し始めたとのことでした。
こうやって、一つずつ、あなたはゴールをいろんな分野に設定していくことができるのです。
しっかりと現状の外側のゴールを設定しようとすると、かなりの時間が必要です。
これはほとんど断言できますが、一日で何個もゴールを設定することは不可能です。
もし一日に何個もゴールを設定したとすれば、その中のほぼ全てが現状の内側のゴールだと思います。
ゲシュタルトメーカーが設定するゴールは、本当に現状の外側のゴールです。
一つのゲシュタルトを自分自身で作り上げるには、一冊の本を読んだだけでは絶対に足りません。もし完璧に読み込めたとしても、それはその本の著者のゴールやものの見方しか教えてくれないからです。
自分で作ったゲシュタルトが自分の現状の外側のゴールです。
ということは、本を読んで設定することを考えれば、何冊も本を読む必要があるのは当たり前ですよね。単に賛成反対だけではなく、いろんなバラエティの立場がその分野に関して存在しているはずだからです。
現状の外側のゴールを設定することは、思考停止のマインドから抜け出すことと直結しています。
そして、それはそこそこ難易度が高いものです。
あたらしい世界に足を踏み出し、その世界に臨場感を生成して、自分なりにゴールを設定していってください。
必ずやゴールを発見し、クリエイティビティ溢れる脳を手にすることができるでしょう。
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