ゴール設定と縁起の思想
こんにちは。事情により1日遅れになってしまいましたが、前回に引き続き縁起の思想についてのついての思索を深めていきましょう。
前回の記事の復習をサクッとしてみますと、縁起というのは抽象度のトップという位置付けでありながら、あらゆるものが宇宙のトップであるというヒエラルキーを破壊する思想だということを書きました。
抽象度を上げればあげるほど、「あ、これも絶対に正しいというわけではないんだな」ということに我々は気づいていきます。
しかし、多くの人は自分の目指しているものがア・プリオリに正しいと思ってしまいます。
自分が頑張れば頑張るほど、空観ならぬ実観の見方は強まっていくのです。
「これこそは実態のある確かなものだ」という見方には無理があります。
それは多くの場合、その見方自体が自分に自信を持てていない人が自信を無理矢理持つために他人にマウントを取ることによって生まれているものだからです。
縁起の思想は、この世に絶対的な価値など存在しておらず、宇宙のすべての存在が宇宙全体と同じくらい重要だという思想です。
縁起の思想を理解すれば、上にら書いたような意味で「頑張る」必要がなくなります。
そして、自分の好きなことを好きなだけやればいいんだというコーチングのプリンシプルが腹落ちすることでしょう。
実は、ゴール設定においても、苫米地式コーチングには縁起の思想が隠されています。(誰も隠していないのですが笑)
どこに隠されているかというと、「現状の外側」というところです。
先ほどから話題に上がっている「頑張る」ということの正反対にあるのが現状の外側のゴールなのです。
現状の外側のゴールは、それを発見しても何の役にも立ちません。笑
ただ、それを持っていること自体が人生を豊かにするし、世界を豊かにするものです。
多くの人は、「頑張って」しまっているのです。
その無理は、自信のなさという自分の価値に対する不安/恐怖から生じており、それが無理を生み出してしまっているのです。
だから、やりたくないことをやってしまっています。
代わりに現状の外側にゴールを設定してみれば、自分で作り出したものなのですから、最初から仮のものであるということがわかっているのです。
これが、仮観という見方です。少し前回の記事からステップアップしてみました。
前回の記事までは、ヒエラルキーを破壊する強烈な縁起の思想をみることで、究極の寛容さを知り、根拠のいらない自信の回復をしてみました。
今回の記事は一歩進んで、自分が設定した現状の外側のゴールは、自分で設定しているからそもそも作られたものだとわかっていることを知ることが目的です。
コーチングは、空観からスタートします。
僕も含めコーチはあなたの味方ですから、あなたは何をやっていても素晴らしいのです。
反社会的なカルトと呼ばれる宗教なんかは世界平和や悟りの世界を目指さない人は穢れているとかいうかもしれませんが(笑)、コーチは差別することはありませんから何をしなくてもあなたは全肯定されるわけです。
コーチングは、現状の外側にゴールを設定するというプリンシプルがあるので、いくら抽象度が高かろうとゴールを押し付けてくる宗教があるとすれば、そういうものとは格が違うわけです。笑
そして、それこそが縁起の思想です。
全ては空だと分かったら(ぼーっと生きててもいいんだと分かったら)、どうせなら楽しいことしようというのが、次のステップです。
楽しいことをして生きるのと、何かをア・プリオリな正しさだと思ってそのために真面目に生きるのとでは、レベルが違うのです。
どちらが幸せかは言うまでもありませんよね。
真面目に生きてしまう人は、どこかに恐怖があって、それは差別する心と表裏一体なのです。
まずは自分自身に対して全肯定して圧倒的に寛容でいられることが、自分が心の底から望むことを追求するベースであり、それア・プリオリな正しさから解放される道なのです。
いきなり仏教からキリスト教に飛びますが、僕はイエス・キリストの無償の愛もこういうことだと思います。
神の無償の愛は、今のあなたに降り注ぐだけではなく、あなたが思い描く未来にも降り注いでいるのです。
縁起の思想と同じです。
すべては縁起ですから、今のあなたは空であり、未来のあなたも空なのです。
ならば、楽しい人生を選べばいいのです。
というわけで、前回の記事で空観を理解することで、我々は自分自身を全肯定することができるようになりました。
今回分かったのは、未来の自分も全肯定していいんだということです。
「真面目さを捨てて、楽しく生きていいんだな」と思えたでしょうか。
というわけで、苫米地式コーチングの「現状の外側にゴールを設定する」というプリンシプルは、やはり縁起の思想をベースにしているるのです。
もう皆さんが理解したということで、少し雑談めいたコーチング話ですが、個人的にはルー・タイスが苫米地博士から学んだことはこのことだと思います。
ルーはそれまで、IIE(Invest in Excelenceだったと思います)というプログラムを作り上げており、それは企業奴隷を量産するようなプログラムだったと苫米地博士がどこかで語っているのを聞いたことがある人は多いと思います。
そして、自分にはスコトーマがあるはずだからそれを外してくれということで、苫米地博士がゴールは現状の外側に設定するというプリンシプルを設定したとのことです。
ルーは、きっとそれまで凄いバラモン教の司祭みたいな感じで、結果を出させる技術を極めた人間だったのでしょう。
そこに苫米地博士が加わることで、コーチングは求める結果自体を、勤め先の会社の社長さんではなく自分自身が設定していいことになったのです。
個人的に一番しっくりというか、ピッタリな歴史上のエピソードだと思うのは、即身成仏した後も真言密教を広め続けた空海です。笑
彼は悟って、全てが空だとわかり、その上で一番自分が幸せになれる(自分の人生を楽しいものにできる)のは、悟りの道を他の人に伝えることで他人が幸せになるのを見ることだなと思ったのでしょう。
というわけで、一応僕は世の中向けに公開しているゴールは即身成仏ではなく世界平和にしています。
World Peace Coachingという世界平和とコーチングのイベントが、2/3に行われるとのことなので、興味がある方は行ってみてはいかがでしょうか。(僕は全く関係者ではなく普通にお金払って参加する人間なので、回し者ではありません笑笑)
きっと楽しい場になると思います^ ^
次回、中観に至るあたりでもう少しメルマガの話題が世界平和に追いついてきて、丁度World Peace Coachingの1週間前くらいになると思うので、次回の記事もお楽しみにお待ちください。
皆様の人生が楽しいものでありますように🙏
以下World Peace Coachingのリンクです。
https://worldpeacecoaching.com/
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