人生を「活かす」ゴール設定
こんにちは。今回は、人生を「活かす」ということについて、お話をしていこうと思います。
そのために、少し哲学の話をさせてください。
アリストテレスは、物事が存在する原因は四つあると考えました。有名な説ですが、四原因説というものです。
その四つの原因とは、始動因、目的因、質料因、形相因です。
それぞれ、始動因は物事のスタート地点、目的因は物事の終着点、質料因は物事の物質的なもの、形相因とは物質的なものをある形に整えるモデルです。
今回はわざわざこの説明原理を採用して、人間について少し考えてみましょう。
質料因は人間で言えば肉体のことですが、我々は肉体だけで存在しているわけではありません。ご存知の方がいれば、「鋼の錬金術師」というアニメのテーマの一つが人体錬成でしたが、あのアニメで人体錬成は決してう上手く行きませんでした。
なぜかというと、人間はその材料となる物質を集めてパズルのピースをはめるようにしてできるものではないからです。
生命の誕生には、神秘があります。
その神秘とは、意志の力です。「これを実現するために、今ここから、この形で存在しよう」という意志があって初めて、人間は生き始めるのです。
ということは、人生、すなわち人が生きる道は、この4つのどれも欠かすことはできません。
そして、コーチングでは主に、ゴールを設定することによって、人が生きる人生を「活かす」ことを行います。
なぜゴール設定が人生を活かすことになるのかというと、ゴールを設定していない人は自分のゴールの代わりに他人の人のゴールを自分のゴールにしてしまっています。
「他人と比べる」ということをするから、我々は比べる基準を作った人間のゴールを生きるとを当たり前と思ってしまっている節があります。
しかし、それは人の命の観点から見ると、全く当たり前ではありません。
誰しも、自分が設定したゴールを持つことによって、自分の人生が生きているという状態を作るのが本来のノーマルなのです。
僕が習っている心身統一合氣道では、「氣を出す」だったり「氣が通う」という表現によってこれを示します。
目標地点を決めて、そこに氣を通わせることによって、人は本来持っている力を目標達成のために発揮することができるのです。(それはおそらく、ホメオスタシスの力かもしれません。)
そして、心身統一合氣道は、「氣を切らさない」ことの重要性について説いています。
苫米地博士やルー・タイスが退職した人間の平均寿命が18ヶ月だという話を引き合いに出して、「ゴールがない人間は死ぬ」と言っていますが、心身統一合氣道の開祖である藤平光一は第二次世界大戦のとき、戦場から帰ってきてから氣が切れて死ぬ人間がいることに気づき、このことの重要性に気づいたと書いています。
ナチス・ドイツの収容所にいたユダヤ人たちが、明日への希望を失った人間から死んでいくという話は有名ですが、まさにそのことです。
我々が、自分の人生を「活かす」ことができるのは、自分自身のゴールを持ち続けている限りにおいてです。
人間がゴールを達成するのは、生命の危機を感じるような現状の外側にゴールを設定して、最大の緊張の中にリラックスを見出した瞬間です。(リラックスは緊張とセットであり、ただ力が抜けた虚脱ではありません。)
人生を豊かにするために、ゴールは絶対に欠かせないのです。
では、目標を達成してしまったら死んでしまいますが、どうすればいいのでしょうか。それは、また新たにゴールを設定することです。
僕自身の考えでは、比喩ではなく、ゴール設定は生きるために欠かせないものです。なぜなら、それは自分とこの世がなぜ存在しているのかという根源的な問いの答えだと思っているからです。
前回のアファメーションの話と関係してきますが、ゴールを設定することは新たな可能世界を作ることです。
何かを名指す(もしくは名付ける)ことによって、そこから宇宙の全てが生まれてくるのです。
これは「関係性から全ての存在が生まれる」という仏教の縁起の思想と全く同一のものです。
ということは、コーチングでゴール設定をしてエフィカシーを高めてゴールを達成するということは、世界は縁起で成り立っているという釈迦の発見を身をもって体感することでもあるわけです。(だからこそ、隣にいるドリームサポーターがどんなコーチかが大切なのです)
苫米地博士、そしてルー・タイスの天才的なところは、きちんとトレーニングを積んでコーチの資質を身につけたコーチが隣にいれば、誰でもこのゴール達成という体験をすることができるということでした。
これは、本当に凄いことですよね。なぜそれができるのかは分かりませんが(自分なりの仮説はありますが、黙っておきます笑)。
ともかく、自分が自分なりのゴールを人生に設定することは、自分自身の可能世界を作ることになります。
そのとき初めて「一人一宇宙」ということが理解でき、「他人と比較する必要は全くない」ということが理解できるのです。
これこそが、ゴール設定こそコーチングの本質ということが苫米地博士の著書である『オーセンティックコーチング』で書かれていたことの意味でしょう。
ぜひ、未来に大きなゴールを設定してください。そして、僕のところに来てください。
あなたが胸に秘めたゴールの臨場感を極限まで高め、あなたのホメオスタシスの力によってゴール達成へと導きます。
ゴールが持てないという人も僕のところに来てください。ゴールを設定することによって得られる真の自由を、あなたにお見せします。
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