バランスホイールの難しさと面白さ

今回は、バランスホイールについて考えてみました。
YUDAI SUZUKI 2023.06.30
誰でも

こんにちは。今回は、コーチング理論の重要な部分の一つであるバランスホイールについて考えていこうと思います。

つい昨日、ある場所で「コーチングとAI」というテーマでそこにいた参加者の皆さんと好き勝手話してきたのですが、そこでAIと人間の違いで僕が一番大きなものだと思ったのはバランスホイールの存在でした。(苫米地博士が神奈川大学の講演で話していたことです)

まずは人工知能について考えてみましょう。

人工知能は、いま広まっているChat GPTのようなAIもどきと、真の知能を持った本物の人工知能とを切り分ける必要があることは、苫米地博士だけでなく多くの人が述べています。

この二つの違いは、抽象度の高い部分にゴールに相当するものを持っているか否かという点です。

というのも、いま広まっている偽のAIは、最適解を出しているだけで抽象思考をしているわけではないからです。

それに対して、真のAIは抽象思考をすることにより、重要性を持っているから、真のAIなのです。

しかし、です。

いくら抽象思考ができる真のAIが生まれても、それは人間とは違うのです。

なぜならば、AIはバランスホイールを持つことができないからです。

バランスホイールは、人生を豊かにするためにたくさんのゴールを持つということです。

コーチングでは、最低でも8つくらいのゴールを設定してくださいとお伝えしています。

たとえば、仕事(もしくは学業)、趣味、健康、スピリチュアリティ(精神性)、生涯学習、社会貢献、家族、人間関係、地域社会、などです。

そして、ゴールは一つ一つが抽象度の高い未来のゴールです。

ということは、真のAIはたった一つのゴールしか持つことはないのに対して、人間はバランスホイールによってたくさんのゴールを持つことができるのです。

そして、それが人生を豊かにするのです。

なぜバランスホイールで人生が豊かになるかは単純です。

たくさんゴールがあれば、その分たくさんの価値ある情報が認識に上がるからです。

文字通り、自分の世界が広がるのです。

そして、多くの価値の存在を認めることができるという意味で、心が豊かになります。

たった一つのゴールしか持たない人は、軍隊のようなマインドです。

それに対して、バランスホイールがうまく機能している人は、はたくさんの事業に手を出している会社のようなマインドです。

ですから、人間はバランスホイールを持つことで、本当の意味で人間らしくあることができるのです。

ところで、本当にバランスホイールがうまく丸くなっている人は、とてもすごいと思いませんか?

僕は、コーチングを学び初めの頃、よく一つのゴールに他のゴールが無意識のうちに結びつけられてしまっていました。

僕は当時から気功にすごく興味があったので、あらゆることが気功に結びつけられてしまっていました。(その結果気功の腕はそこそこ上がりましたが、本質的にうまくなったかと問われると微妙でした笑)

人間は、多くの情報をインプットすると、勝手にゲシュタルトを作ってしまうものです。

勝手にできたゲシュタルトは、ある一つのゴールを作ってしまうのです。

すべてのゴールがある一つの究極的なゴールへと結びつけられてしまうと、すべてのゴールがその究極的なゴールによって歪められてしまうのです。

これは、大きなスコトーマを作ってしまうということです。

だからこそ、バランスホイールが重要なのです。

前回の記事でも書いた通り、我々は自分のゴールが照らすものしか認識することができません。

だからこそ、バランスホイールが重要なのです。

ゴールは、空であるこの世に仮の役割を持たせるという意味で、宇宙を創造するものです。

だから、ゴールは価値の源泉なのです。

なぜなら、全ての宇宙はそのゴールから生まれてくるのですから。

そこが、AIと人間との大きな違いです。

人間は、いつでも新しい宇宙をクリエイティブに生み出すことができる非常に変わった存在なのです。

まさに仏教の一念三千ですね。

そして、その三千世界は一つではないのです。

たくさんの宇宙があっていいのです。

「一人一宇宙」はたしかにそうなのですが、バランスホイールを本当にきちんと回している人がいれば、「一人たくさん宇宙」ということができるのではないかと思います。

それができることが、人間という存在のすごいところなのです。

真のAIがどれだけ抽象度の高いゴールを付与されて生み出されたとしても、そこには一つのゴールしか存在しないです。

ゴールをたくさん持つことは、その意味で人間であることの証なのです。

それにしても、バランスホイールを維持することができるというのは、苫米地式コーチングのチャレンジの一つなのではないかと僕は思います。

本当に切り分けられたゴールを持つことができるということは、悟るということとほとんど同義なのではないかと思えるからです。

苫米地博士の加速学習の理論はそれに近いことをなぜかできてしまうので、そして僕も苫米地博士の方法で英語を習得した人間の一人なので、もしかしたら悟らなくてもいいのかもしれませんが、加速学習している時点で抽象度の高い部分で統合されてしまっている気がします。

まあ、僕はバランスホイールについてまだ考え中なので答えはでていませんが、認定コーチになって5年学び続けてもまだ探求できる苫米地式コーチングは、深いですね^ ^(ちょっと逃げました笑)

バランスホイールがあることによって生まれる人生の豊かさと、加速学習する人間のマインドの高次元に存在する機能、コーチングは人間のマインドの神秘に触れるメソッドだと思います。

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